後遺障害事例

手根骨骨折(しゅこんこつ こっせつ)の総括

手首の付け根の骨は、手根骨(しゅこんこつ)と呼ばれています。手根骨(しゅこんこつ)は、8個の小さな骨で構成されています。8つの小さな骨は、靭帯(じんたい)によって連結します。

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(1)症状

交通事故における手の外傷は、高頻度で発生しています。しかし、被害者自身が強い痛みを感じることがないため、「気のせいかもしれない」と考えて、医師に痛みをうったえないことがあります。このような場合、交通事故から数ヶ月間も骨折が放置されてしまいます。

また、医師に痛みをうったえた場合であっても、骨折の態様によってはXP(レントゲン)では確認することできないことがあります。このため、医師が手根骨(しゅこんこつ)の骨折を見逃してしまうことは珍しくありません。

このような場合は、医師から「軽い痛みなのでしばらく様子を見ましょう」と言われて、治療が行われないまま何ヶ月も放置されることになります。耐えられないほどの激痛ではないため、医師から「様子を見ましょう」と言われると、被害者自身も納得してしまいます。

 

(2)専門医を受診することの重要性

救急搬送された治療先で専門医が診察したときは、手根骨(しゅこんこつ)の異常を見逃すことはありません。専門医であれば、CT(スキャン)やMRIなどの画像検査を適確に行ったうえで、骨折、脱臼(だっきゅう)、靱帯(じんたい)の損傷などを迅速に発見します。

早期に手根骨(しゅこんこつ)の異常を発見することができれば、適切な治療を受けることができます。適切な治療を受けることができれば、それだけ症状の改善が早くなり、早期に社会復帰を実現することができます。

一方で、専門医を受診することなく骨折が見逃された場合は、数ヶ月が経っても痛みがおさまらず、その段階にになって手外科の専門医を紹介されて、ようやく骨折が発覚する、という流れになります。

 

骨折を発見するまでに数ヶ月もかかってしまうと、後遺障害の申請の際に不利になるおそれがあります。「本当に交通事故によって骨折したのか」という点を疑われてしまうからです。

「交通事故によって骨折した」ということを立証することができなければ、損害賠償金を請求することはできません。これを「因果関係」と言います。骨折を発見するまでに数ヶ月もかかってしまうと、因果関係の立証が難しくなります。

骨折を発見するまでに数ヶ月もかかってしまうと、「病院で無理なリハビリを行ったせいで骨折したのではないか」「事故の後に自分で転んで手首をぶつけたのではないか」など、様々な憶測(おくそく)が飛び交ってしまいます。

このような憶測(おくそく)を払拭(ふっしょく)するためには、交通事故によって骨折が生じたことについて、CT(スキャン)やカルテなどの医学的な資料を用いて、説得的に立証しなければいけません。後遺障害診断書を作成する際には、専門医による診断を受けて聴き取りを行うことも重要となります。

手根骨(しゅこんこつ)の骨折を確実に発見するためには、手の外科の専門医を早期に受診することが重要です。専門医に心当たりがない場合でも、主治医に相談すれば、最寄りの専門医を紹介してくれることがあります。

専門医の受診は早ければ早いほどよいのですが、遅くても事故から2ヶ月以内には専門医に診断してもらいましょう

軽い痛みであっても、手首の周辺に痛みがある場合は、手根骨(しゅこんこつ)を骨折している可能性があります。わずかな痛みであっても、できる限り早期に専門医を受診しておきましょう。

 

 

(3)後遺障害を申請する際の注意点

手根骨(しゅこんこつ)の骨折を発見するまでに数ヶ月がかかった場合は、後遺障害の申請を慎重に行わなければいけません。因果関係の立証を説得的に行わなければいけないからです。

通常のケースよりも難しい立証となりますので、このようなケースは交通事故に精通した弁護士にご相談することをお勧めいたします。

アジア総合法律事務所では、日頃から交通事故の解決に力を入れており、数多くの交通事故・後遺障害の案件を取り扱った実績があります。弁護士やスタッフに向けて交通事故の研修を行うなど、知識の研鑽にも力を入れております。

 

当事務所では、交通事故のご相談は初回は無料で受け付けております。手根骨(しゅこんこつ)の骨折でお悩みの方は、ご予算を気にすることなくお気軽にご相談ください。

 

 

(4)弁護士を選ぶ際のポイント 

後遺障害の手続きを行ううえでは、弁護士と打ち合わせをしながら、治療を受けた病院や検査をした病院と蜜(みつ)に連絡を取る必要があります。

弁護士が直接主治医に連絡を取ることもありますが、医療情報はプライバシー性の高い情報ですので、被害者の方ご自身に病院にお問い合わせしていただくこともあります。

交通事故でお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

アジア総合法律事務所では、福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けております。

当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。

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