後遺障害事例

手指の脱臼と骨折 中手骨基底部骨折(ちゅうしゅこつ きていぶ こっせつ)

中手骨(ちゅうしゅこつ)とは、「手のひらに中央部にある骨」のことです。

下記のイラストを見てください。手根骨上部に「中」と書いてある部分が、中手骨です。

 

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中手骨骨折には、4種類あります。

骨端線離開(こったんせんりかい)、基底部骨折(きていぶこっせつ)、骨幹部骨折(こっかんぶこっせつ)、頸部骨折(けいぶこっせつ)の4種類です。

 

基底部とは、「中手骨の一番下側(手首側)の部分」です。

つまり基底部骨折とは、「中手骨の中で手首に近い部分を骨折すること」です。

 

(1)原因

 

多くの場合、手の甲に直接強い衝撃を受けた際に発症します。

交通事故では、ハンドルを固く握った状態で衝撃を受けるため、中手骨を骨折するケースが多発しています。

 

(2)症状

 

脱臼骨折の場合は、手部の隆起、突出、手指の顕著な変形などの症状が見られます。

指を自由に動かすことができず動かす際に腫れや痛みを伴います。

 

(3)ベネット骨折(Bennett骨折)

 

親指の先端部から根本に向かって強い力が加わると、親指の中手骨の根本が折れてしまい、関節にずれ(脱臼)が生じます。

このような症状を、「ベネット骨折」と呼びます。

 

ベネット骨折の場合は、指を元の正常な位置に戻すことが困難となります。

ギプスで固定してもすぐに骨がずれてしまい、腫れや痛みが持続します。

 

症状によっては、親指を自由に動かせなくなるなどの機能障害が残ります。

 

ギプス固定では正常な位置に戻すことができないため、通常は手術によって治療を行います

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