ショーファー骨折=橈骨茎状突起骨折
1.ショーファー骨折とは?
ショーファー骨折とは、橈骨茎状突起骨折のことをいいます。
橈骨は、前腕の親指側にある細長い骨で、その下端部の外側にある細くとがった突起を橈骨茎状突起と呼びます。
赤○は橈骨茎状突起、青○は尺骨茎状突起
つまり、ショーファー骨折とは、上記骨が折れることをいいます。
ショーファーとは、自動車運転手のことを意味します。
昔、エンジンのステアリングハンドルの逆回転が原因で橈骨背側を強打して発症したことが由来となっています。
交通事故では、運転手がハンドルを握った状態で橈骨茎状突起を骨折することが多いため、このような名前がついています。
2.症状について
骨折による疼痛、骨癒合
3.診断方法
XPによって、患側の骨癒合状態と健側の手部分のXP写真とを比較して検討されます。
4.治療方法
骨折の整復を行った後、ギプスによる固定を行います。
5.後遺障害等級について
①神経症状について
・12級13号
XP画像やMRI画像によって骨折等の器質的損傷が認められることが必要です。
・14級9号
画像による証明はできないが、神経症状が残っている場合に該当します。
②手関節の機能障害として
・12級6号
骨折後の骨癒合が得られていても、手関節としてきちんと整合性が保たれているのかを検証する必要があります。
6.注意点
変形性手関節症は、受傷後の二次的障害です。
そこで、症状固定時には問題となっていないときでも、時間の経過とともに発展することが考えられます。
その場合には、将来新たな後遺障害が発生したときに備えた条項を盛り込んだ示談書を作成しておくことが必要です。
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