手指の脱臼と骨折 中手骨々幹部骨折(ちゅうしゅこつ こっかんぶ こっせつ)
中手骨(ちゅうしゅこつ)とは、「手のひらに中央部にある骨」のことです。
下記のイラストを見てください。手根骨上部に「中」と書いてある部分が、中手骨です。
中手骨骨折には、4種類あります。
骨端線離開(こったんせんりかい)、基底部骨折(きていぶこっせつ)、骨幹部骨折(こっかんぶこっせつ)、頸部骨折(けいぶこっせつ)の4種類です。
骨幹部(こっかんぶ)は、「中手骨の中央部」という意味です。
つまり骨幹部骨折は、「中手骨の中央部分を骨折すること」です。
(1)症状
骨幹部骨折は、中手骨骨折の中では比較的軽い症状にとどまります。
骨のずれが少ない場合は、指が大きく変形することはありません。腫れや痛みなどの症状も軽微です。
(2)治療
骨幹部骨折は症状が軽いため、いわゆる「突き指」として放置されることがあります。
骨片が小さい場合は、XP(レントゲン)を撮影しても見逃されることが珍しくありません。
しかし、骨幹部骨折は早期の治療が大切です。
早期に適切な治療がなされないと、骨のずれが増強してしまいます。
骨のずれがひどくなってしまうと、症状固定後にも障害が残ることがあります。
交通事故後に手の甲に違和感を感じた場合は、お早めに主治医に相談しましょう。
「突き指だからすぐに治るだろう」と放置してしまうと、後に障害が残るリスクが高まってしまいます。
当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。