後遺障害事例

手指の脱臼と骨折 中手骨頚部骨折(ちゅうしゅこつ けいぶ こっせつ)

 

中手骨(ちゅうしゅこつ)とは、「手のひらに中央部にある骨」のことです。

下記のイラストを見てください。手根骨上部に「中」と書いてある部分が、中手骨です。

 

 

 

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中手骨骨折には、4種類あります。

骨端線離開(こったんせんりかい)、基底部骨折(きていぶこっせつ)、骨幹部骨折(こっかんぶこっせつ)、頚部骨折(けいぶこっせつ)の4種類です。

 

この中で最も頻度が高いのが、「頚部骨折(けいぶこっせつ)」です。

次に、基底部骨折、骨幹部骨折、骨端線離開の順で、発生する割合が高くなります。

 

頚部(けいぶ)とは、「中手骨の根本の細くなった部分」のことです。

細い部分であるため、中手骨の中でも最も折れやすい部位です。

 

(1)症状

 

中手骨頚部を骨折すると、激痛、圧痛を感じます。

指を自由に曲げたり伸ばしたりすることができなくなります。指の一部が腫脹したり、変形することもあります。

 

(2)原因

 

中手骨は、拳を握った状態で打撃を受けた場合に、骨折しやすくなります。

交通事故の場合は、バイクや自動車のハンドルを握ったまま正面衝突するため、中手骨を骨折することが多くなります

 

(3)治療

 

軽度であれば、6週間ほど固定すると改善します。

重度の場合は、腱損傷や骨折を伴うため、手術が必要となります。

 

損傷の程度によっては、手術後に拘縮「(こうしゅく)」が起こりやすくなります。

拘縮とは、関節が動きにくくなる状態のことです。

 

治療によっても、指が完全には正常な状態に戻らないこともあります。

この場合は、指を動かす際に違和感を感じたり、指を動かすたびに痛みを感じるなどの後遺障害が残ります

 

(4)マレットフィンガー

 

伸筋腱が断裂することによって、「マレットフィンガー」が生じることもあります。

 

マレットフィンガーとは、「遠位指節間関節(えんいしせつかんかんせつ)が屈曲したり変形したりすること」です。

遠位指節間関節とは、指の先端側の関節のことです。

 

 

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