後遺障害事例

手指の靱帯・腱損傷および骨折における後遺障害のポイント

1 専門医受診の重要性

手指の損傷を専門としていない開業医では、靱帯や腱損傷の知識に乏しく、最初から関心を示しません。

もっとも、骨折については、専門医でなくても、真剣に発見しようとしてくれますが、残念ながら通常行われるXPによる画像診断では見落とすことが多いのです。

XPだけでなくCTMRIと積極的に撮影すれば発見の可能性は上がりますが、専門医でない場合は、そこまでは行わないでしょう。

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その結果、骨折しているかもしれないのに、「突き指でしょうから、しばらく様子を見ましょう」と言われるのが大半です。

そのため、カルテに患者が訴えている自覚症状の記載を記録しておくことはあまりありません。

不幸中の幸いで、骨折がきちんと発見されたときでも、ギプス固定をするのがやっとで、ギプスを外した後のリハビリには無関心な医師が多いのです。

 

被害者にとって、マイナスとなるのは、けがをした直後は、一種の興奮状態で痛みを感じない場合があり、あとからじわじわと、痛みや運動制限の訴えが強くなってくることがあることです。

なぜマイナスかといいますと、損保料率機構調査事務所は、等級の審査では、受傷直後からの症状の一貫性を重視しているからです。

したがって、時間を経過してだんだん重症化していくケースは、一貫性がないと判断されてしまうこともあります。

 

交通事故で受傷した場合は、少しでも早く交通事故に精通した専門医の診察を受けることが望ましいです。また、後遺障害の等級の申請をされる前に弁護士にご相談ください。

 

 

 

 

2 専門医の診断の重要性と後遺障害について

 

交通事故で受傷後、できるだけ早い段階で専門医を受診することは重要です。

そうはいっても、交通事故の専門医に心当たりがないという方もおられると思います。当事務所では、今後の治療を含めてご相談を受けております。そして、ご相談者様と一緒に、最善の方法を考えていきます。

 

専門医の優れたオペ(手術)と後療法(リハビリ)がなされれば、多くは後遺障害を残すこともなく治療が完了します。

もっとも、交通事故ですから、元の状態には完全には戻らずに後遺障害を残すこともあります。

そうであっても、専門医にかかれば、早期の社会復帰を実現することが可能です。

これは大いに評価できることなのです。

 

しかし、現実は、こんなにスムーズに進んでいないのが実情です。

医者に言われるまま、漫然と効果が不明な治療を続け、保険会社から治療打ち切りの通告を受けてびっくりして、やっと行動を起こす被害者が圧倒的なのです。

受傷から46ヶ月を経過していれば、交通事故の専門医を受診し、オペを受けても外傷は陳旧化しており、劇的な改善は得られないでしょう。

また、当然のことながら、後遺障害が残ったとしても本件交通事故との因果関係を立証することができないため、後遺障害認定を受けることができないのです。

これは実に悔しいことですが、よくあることなのです。

 

まとめ

交通事故の後遺障害認定を受けるためには、専門医を受診し、けがと交通事故の因果関係を証明できるようにしておくことが大切です。また、なぜその症状が残ったか、そのメカニズムを立証することも重要です。

 

 

3 手指における後遺障害の認定について

まず、手指の機能障害では、認定基準が相当に厳しいという事実があります。

さらに、手指の可動域の計測はなかなか煩わしい作業であり、それに加えあまり正確ではない現実もあります。

 

まず、等級に踏み込むには、被害者の年齢、事故発生状況と画像だけでなく、治療を行った治療先と医師、受傷からオペまでの期間、オペの技術、オペ後の後療法の情報が必要となります。

 

これらの情報は、交通事故の問題に詳しい弁護士のヒアリングを受けることが必要となってきます。

したがってポイントは、受傷2ヶ月の段階で、お知り合いの交通事故の受傷に精通している専門医を受診する、もしくは、当事務所(弁護士法人アジア総合法律事務所)にご相談くださることになります。

後遺障害等級認定をとるためには、早いうちからの弁護士との連携が必要となってきます。

 

まとめ

手指の後遺障害等級認定は医学的に相当に難しいものですので、で当事務所へご相談ください。

当事務所には、年間約200件にのぼる交通事故・後遺障害のご相談が寄せられます。
多くは福岡県内の方ですが、県外からのご相談者もいらっしゃいます。

詳しくは「解決事例」へ

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