頭部外傷 外傷性くも膜下出血
くも膜下出血とは、「脳を包んでいる髄膜の3層のうち、硬膜の内側にある薄いくも膜と脳の間に出血が広がったもの」です。
通常、くも膜下出血は「脳動脈瘤の破裂」を原因としています。
下記のイラストを見てください。
頭皮のすぐ下の赤い部分が、「くも膜」です。そこから横に出血した部分が「くも膜下出血」です。
交通事故のように外部からの衝撃を原因とするときは、「外傷性くも膜下出血」と診断されます。
それでは、外傷性くも膜下出血の画像を見てみましょう。
脳挫傷の所見がないのに、外傷性くも膜下出血と診断されることがあります。
これは、びまん性軸索損傷と同じ捉え方で、推測を用いた判断方法です。
(びまん性軸索損傷とは)
くも膜下出血は、手術による効果は効果が無いため、通常は手術は行われません。
出血が自然に吸収されるのを待ちます。
なお、脳脊髄液の流れが滞った場合は、後になって「外傷性正常圧水頭症」を来たすことがあります。
「外傷性正常圧水頭症」とは、脳脊髄液がたまって急速に脳室が拡大するという症状です。
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